ディスカッション・ペーパー(DP)とエッセイ(Essay)

研究会がスタートしたときと比べて、世界も日本も加速度的に状況が悪化しているように見受けられます。なにかが狂い始めているということを、直感的に肌で感じるようになっています。
われわれは、問題となっている資源、環境、飢餓、貧困などを研究することによって、将来の人類にとって幸福で住み良い地球社会を実現しようとしています。そして、そのためには、何を止め、何を興すべきかをテーマにして研究を開始しました。
現在、世界や日本に起きていることで、われわれの平穏で幸せな生活の支障となっている事柄を見つけだし、その原因を究め、対策を研究し改善のための提言に結びつけて行く、ということで議論をスタートした訳です。

この流れのなかで、これまでの研究成果をディスカッション・ペーパー(DP)としてまとめ、それをホームパージ(HP)上で順次公表することとしました。また、DPと並んで公表するエッセイ(Essay)も、同様の手続きを踏んでいます。DPと比べてEssayは、筆者の経験や感想などが中心になり、自由な気持ちで書かれた論文です。
DPの特色は、仏教の教えを基底にして、社会的共通資本の理論を通して、将来の持続可能で幸福な社会や協力と協調を重視する経済について、そのビジョンを描くことにあります。
この将来のビジョンは、これまでの姿とは異なり、仏教で言うところの「中道の社会経済」となるでしょう。

DPの発表は、いままで別々と思われていた仏教と諸研究とを統合する試みでもあります。研究会の成果は、全体として、まだ完全に整合性がとれているとは思われませんが、進むべき方向として、われわれは、これまで細分化してきた諸学問を一体的に理解し、有効な政策を導き出そうと努めています。
これによって、これからの地球市民が、自信を持って明確なビジョンを持ち、新たな地平を切り拓くことに挑戦するよう念じています。

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